【1日の過ごし方】全寮制フォルケでのリアルな生活をご紹介!
今回はフォルケホイスコーレの1日をご紹介。
フォルケに興味を持って調べ始めた方は
謎に包まれた寮での学校生活を詳しく知りたいのではないでしょうか。
フォルケで最も重きを置く「共同生活」。
大人になってからの寮生活は高校生に戻ったような不思議な感覚にもなります。
決められたスケジュールが窮屈に感じる人もいれば
なんだか物足りないと思う人もいるかも。
それぞれのバックグラウンドは違えど”何かを変えたい”と勇気を出して飛び込んだデンマークでの生活を充実させるか、無駄にするかは学校云々でなく自分の気持ち次第。
前置きが長くなりましたが、
「フォルケホイスコーレのユニークな1日」
それではいきましょう〜!
【とある日のタイムスケジュール】
1週間のスケジュールは大体同じですが、
曜日ごとにイベントやミーティングが入るので
今回はBrenderupの木曜日の1日をご紹介します。
07:30 朝食 (Breakfast)
朝食はダイニングルームで8:00まで提供されます。
テーブルに並ぶメニューは基本毎日同じで
パン・バター・ジャム・オートミール・フルーツに
コーヒー・紅茶・ミルク類が全てセルフサービスです。
決して豪華でないので朝食に姿を現す生徒はまばら。
朝食を食べるより少しでも長く寝てたいと思う若者の思考は万国共通のよう。
8:00ちょうどにキッチンレディが物凄い勢いで片付け始める頃、
せめてバナナだけでも!と必死に走ってくる輩もいます。(私)
Brenderupで出てくるパンはなんとキッチンで手作り。
毎食オーブンで温めたパンが出てくるのが嬉しい。
ちなみにバターやミルクは全てビーガン用のものが用意されており、
パンはビーガンのものなので全員同じものを食べます。
08:10 朝礼 (Morning Assembly)
先生が日替わりで朝礼を行います。
20分間の短い時間ですが基本的には「Højskolen Sangbogen」というソングブックから一曲歌を歌い、先生のお話を聞く時間になります。
ストレッチやヨガ、
天気の良い日に近所の森へ散歩、
クリスマスの紙オーナメント作りなど
先生が工夫してユニークな朝礼を用意してくれたり。
厳しい先生は来てない生徒の部屋をノックして回ることも。
大人びたヨーロッパの子たちはこれがうざいと感じるようで
「これじゃ高校生に逆戻りだ!」と先生へ抗議し学校全体でディスカッションのテーマになったこともありました。
こんな些細なことでも”それでも自分はこうしたいんだ!”と主張を曲げない生徒と
”ルールはルールだから従いなさい!”と押さえつけることなく話し合いで解決しようとする先生の双方の存在でフォルケホイスコーレは成り立っているのだなあと実感するのです。
08:30 掃除 (Cleaning)
セメスターの最初にコンタクトグループと呼ばれる7人ほどの小さなグループが組まれます。
国籍や性別を混ぜて組まれておりそれぞれのグループには先生が必ず一人付きます。
週に一度このグループでミーティングを行い学校生活での不満や悩みをシェアして話し合う時間を持ちます。
これはまた詳しく別記事にする予定です。
掃除はこのコンタクトグループごとに掃除場所が決められており、セメスターが終わるまでは毎日同じ場所を仲間と協力して掃除します。
掃除に来ないと同じグループのメンバーの反感を買うからか
朝礼には来ないけど掃除の時間にはちゃんと現れる子もいました。
09:00 授業 (Class)
選択授業になります。
基本は3時間で合間に休憩が入ったりもします。
先生の裁量で決まるので何時に休憩とはっきり決まってはいません。
11:10 合唱 (Choir)
週に一度全体でのクワイアがあります。
曲はソングブックの曲を何曲か歌ったり
先生が選んだ季節に合わせた曲を数週間に渡り練習したり。
個人的には歌の時間が楽しくて大好きでした。
自分が好きな曲は椅子に立って熱唱する子もいたりして
周りを気にせず純粋に音楽を楽しんでいる姿がとても素敵で。
後期では選択授業でクワイアを取るほど楽しい時間でした。
12:00 昼食 (Lunch)
待望のお昼ごはん。
テーブルにサラダ、メイン料理、パンなどが並びお皿とカトラリーを持って列を作ります。
午前の授業を終えてお腹ペコペコで「今日のランチは何だろうね」と友達とダイニングルームへ向かっていた日常がとても懐かしく感じます。
ちなみにBrenderupには週に一度パンとスープの日があり
ルームメイトはそれが気に入らず「スープは主食にならない!」と
スープデイには学生用キッチンでパニーニを作っていました。
ランチも朝食同様ビーガン、ベジタリアンに配慮したプションが用意されているため食べられるものがないということはありません。
全員が着席し食事も中盤に差し掛かるとメッセージの時間があります。
先生が手元のベルを鳴らし
「Nogen beskeder?(Any Messages?)」と聞くと
全体に向けたお知らせがある先生や生徒から手が挙がります。
午後の授業に関することやイベント関連のお知らせもあるので
食事が終わったからと早々に退席してしまうと大事なことを聞き逃します。
聞き取れなかったことは躊躇せず周りの人に聞きましょう。
授業の教室や時間が変更になっていたりして油断していると教室でポチーンとなることも。
食事についてはまた別記事で紹介しますのでお楽しみに。
12:30 休憩 (Pause)
昼食後は自由時間です。
部屋に戻り午後の授業に向けて昼寝をするも良し。
天気が良ければ庭の芝で日光浴も良し。
午前の授業でやりかけの作品を仕上げるも良し。
皆思い思いに過ごしているものの
体感的には昼寝率が高いです。
やることがなければとりあえず校内をウロウロしてみてください。
必ずどこかに人がいて何かしています。
はじめのうちは部屋にいると皆んなの様子が分からず不安になるので、無理してでも共有スペースにいるように心がけました。
その場にいさえすれば嫌でも
「何してるの?」
「買い物に行くけど一緒にいく?」
と声をかけてもらえたりします。
今日は初めて学校から歩いて5分のスーパーに行ってお菓子を買ってみた🙆♀️
— はなもん🇩🇰 (@hanamon08) 2021年4月28日
デンマーク人の友達が付いてきてくれたからめちゃくちゃ有難かったー☺️✨
この頃は英語もままならない状態でも
なんとか友達を作って早く馴染みたい…と
勇気を振り絞って優しそうな子に話かけてた。
自分から話しかけるのはかなりの勇気が要るのでまずは
話しかけてもらいやすい雰囲気を作ることから始めてみると良いかも。
13:30 授業 (Class)
午後の授業も選択授業です。
時間は2時間半と少し短め。
午前の授業同様、合間に休憩を挟みながら行います。
選択授業の内容は別記事で紹介します。
16:15 ワークショップ (Workshop)
16:00に授業が終わると夕食まで自由時間です。
ワークショップは生徒やボランティアスタッフによるもので参加は任意です。
内容はヨガやダンス、護身術、ワークアウトなど自分の得意なことをみんなとシェアしたい有志によって不定期で開催されます。
セメスターによって異なる生徒がいるのでワークショップ内容も変わります。
基本的に先生は関与せず生徒とボランティアスタッフに一任されているものの、やりたいことがあり機材や材料など必要なものがあれば先生が協力してくれます。
17:15 キッチン当番 (Kitchen Duty)
セメスター中全員必ず最低一回は経験する当番です。
当番でない人は自由時間なので存分に満喫しましょう。
3人で1週間全生徒と先生分のキッチンを担当します。
・昼食後の片付け
・夕食の準備
・夕食後の片付け
を行います。
大したことなさそうに見えますが大変なんです。
食後の片付けはテーブルに出した大皿をまとめて冷蔵庫にしまう・全員分のお皿とカップ、カトラリーを業務用食洗機で洗って元の場所へしまう・ゴミの処理・テーブル拭きなど。
夕食の準備はキッチンレディが日中作って冷蔵庫に入れてくれた料理をオーブンで温めてテーブルに並べる、大量のコーヒーと紅茶のポットを全て新しいものに取り変える、カップやお皿、カトラリー、お水を取りやすい位置に並べるなど。
Brenderupのような小規模な学校でも全員で50人以上はいたので洗い場は居酒屋皿洗いバイト並みにキツかったです。
お察し頂けるかと思いますが私はキッチン当番が大嫌いです。
特に3人の中にサボりがちな子が居ようものならキッチンが地獄と化します。
こればかりは運なので働き者の子と同じグループになるよう祈りましょう。
18:00 夕食 (Dinner)
昼食同様テーブルに大皿が並べられるのでお皿を持って順番に取りに行きます。
メッセージの時間もあります。
お昼は先生からの業務連絡が多いですが、夜は生徒によるパーティや映画鑑賞会、ボードゲームなどのお誘いメッセージが多いです。
19:00 自由時間 (Free)
キッチン当番でなければ食事を終えると自由です。
就寝時間までは決まっていないので寝るまでの間は好きに過ごします。
週の前半は比較的静かで
アートルームで絵を描いたり
家族とテレビ電話をしたり
シネマルームで映画を観たり
リビングで編み物をしながらお喋りしたり。
週の後半はほとんどパーティがあり音楽の重低音や叫び声が夜中まで響き渡ります。
【日本人の救世主!お姉さんグループ】
私は賑やかなパーティが苦手だったのでいつも静かで落ち着いたお姉さんグループに混ざって編み物やクレイをしながらお茶したりしていました。
このお姉さんグループが私にとっての心の拠り所だったのですが、フォルケホイスコーレでのボリューム層となる18歳〜20歳の子たちより少し大人なお姉さんたちは「パーティでお酒を飲んで朝まで踊り明かした時代もあったわね…もう体力的に無理だけど…」みたいなパーティ卒業生たちなのでパーティ文化のない日本人にとっては本当に有り難い存在なのです。
2セメスター同じ学校に在籍しましたが、
どちらのセメスターにも一定数落ち着いた人たちはいました。
パーティは合わないと思ったら無理せず仲間を探しましょう。
最後に
以上がフォルケホイスコーレでの1日でした。
意外と自由時間が少ないなと思った方もいるのでは?
実際に行ってみてから
「なんだか思っていたのと違った」
となるのは悲しいので出来る限りたくさん
下調べをして後悔のない留学にしてくださいね!
はなもん(hanamon)